2008年1月31日木曜日

ブラジル 国外移籍でGDPの4,8%

ブラジルの国内総生産が世界10位を確保できたのは、サッカー選手の輸出のおかげ!

もう去年の9月の段階で、2007年のブラジルの国外への選手移籍は1000人の大台を超えて史上最多となることはブラジルでは報道されていたし、実際11月の段階でCBFの登録部のデータで1000人を超えたことが確認され、あるサッカー番組の中ですでに紹介した。

CBF登録部のデータは11月18日以降更新されていないが(年末からカルナバウの2月上旬まで事実上休暇状態なんだろう)、1085選手が07年に国外移籍している。その数字自体は新しいものではないが、今回話題として取り上げたのは、スペインのAS紙でその総額がブラジルの国内総生産(GDP)の4,8%にあたるという報じていたからだ。
その移籍総額は170億ユーロ(約2兆7200億円)にのぼり、韓国を抑えてブラジルが世界10位の地位を確保できたのは、サッカー選手の国外輸出のおかげだというのだ。
“ブラジルは世界のカンテラで、今やブラジルの伝統的なイメージであるカフェやカルナバウを凌駕している”と論評している。

ブラジルは12月は実質的にオフ期間で選手の移籍も多く行われる月のひとつ。したがって本当の数字は1085よりはかなり多くなると思われるが、登録数なので、CBFのお休みの状態では登録数も増えない、ということもあり、おそらくこの数字が2007年度のブラジルからの国外移籍選手数として残るもの可能性が高い。実はこの国外移籍の数にはブラジルでプレーしていた外国籍選手も含まれているので、”ブラジル人”というのは正確ではないが、その数は多くて数十人程度なので、1000人を超えていることは間違いない。

ちなみに国別での移籍先は以下の通り。
1位:ポルトガル 227人 2位:日本 57人 3位:イタリア 47人
4位:ドイツ 44人 5位:スペイン 38人 6位:香港 31人
7位:中国 27人 8位:インドネシア 21人:パラグアイ 21人
10位:クロアチア 20人:ベトナム 20人:
その他アフリカ、旧ソ連の国などもう世界中にブラジル人選手がいない国はないほど。
当然、各国の1部リーグだけでなくアマチュアリーグみたいなところにも行っている。

ここ数年800人程度で推移してきた国外移籍数。でもなぜ去年大幅に増えたのだろうか?
ブラジルの経済は好調で、通貨レアルもドルに対して高くなっており、毎年通貨価値は上がって、選手のサラリーもドル換算なら増えている。そのため数年前まではあまり多くなかった
南米各国からブラジルでプレーしたいという選手が増えている。それなのにブラジルから
多くの選手移籍したのはなぜ?
思うに、一言で言えばサッカーのグローバル化がいっそう進んでいるからだろう。
そして若い選手の多くがこれまで以上に移籍しているからと思われる。
ペレ法施行以降、500程度だった数が800程度へと増えてきた経緯があるが
今回は世界各国であらたなリーグやクラブが増え、選手の需要が世界的に増えたことが
大きな原因だと思われる。
当然、ブラジル人選手にたいする評価が高いことも前提だが、他の文化への適応能力も
他の国選手に比べ優れていると思う。帰化にも抵抗感は少ないし。

ちなみにASでは、今季の欧州のカップ戦へのブラジル人の登録数が99名で、これは
今週から始まったリベルタドーレス杯に登録されているブラジル人選手より多い
と指摘している。2位はフランス人64名、3位イタリアが55名とのこと。以下スペイン53人、ポルトガル41人、ドイツ38人、そしてアルゼンチンが32人。
  * ちなみにGDP9位がスペイン、11位が韓国。

今日はこの辺で。

0 件のコメント: